【商品情報】

希少なジャパンヴィンテージ、YAMAHA L-10（前期）です。

1980年代前半製造のモデルで、サイド＆バックにはハカランダ単板を使用。

トップはえぞ松単板、指板のポジションマークは寄木細工、なんとも贅沢な仕様です。

現在では再現が困難な木材構成で、希少価値の高いモデルですが、当店に来た時点では残念な状態でありました。

・ネックの仕込み角に難ありで、ブリッジの高さが確保できず、弦のテンション感が甘い。

・指板バインディングに剥がれ有り。

・フレット＆ナットは使用・経年によりボロボロ。

しかし大事に保管されていたため木材の状態は良く、きちんとリペアを行えば素晴らしいサウンドが復活する予感がありました。

そこで当店では復活のための大手術を決行。

・ネックを取り外し、仕込み角を調整しリセット。

・ナットは牛骨で作り直し。

・ステンレスフレット（フリーダム製）に打ち換え。

・剥がれた指板バインディングは樹脂ではなく、カーリーメイプルを使って作製。

以上のリペアを施し、期待通りの素晴らしサウンドが蘇りました。

トップのえぞ松単板がふくよかな鳴りを生み、希少材ハカランダ単板を使用したサイド＆バックは荒々しさと繊細さを併せ持っています。

輪郭の際立った音抜けの良い中高音域、強くストロークすれば歯切れのよいサウンド、繊細なタッチにも良く反応し音が前へ飛んでいく印象です。

一般的にステンレスフレットは音が固くなり、高音域が耳に痛いと敬遠されることもありますが、本品に使用しているSP-SF-01Wは通常のニッケルシルバーフレットよりもビッカース硬度が低く柔らかいものです。

そのため高音域がギラつくことも無く、ピッキングの反応が良く艶のあるサウンドとなっております。

【スペック】

ボディー材：えぞ松単板（Top）、ハカランダ単板（Side＆Back）

ネック材：マホガニー

指板材：エボニー

フレット：Freedom Custom Guitar Research Warm SP-SF-01W（ステンレス）

指板バインディング：カーリーメイプル

ケース：純正ハードケース